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　さる5月15日は、沖縄本土復帰45年であった。沖縄戦について、改めてしっかりと記憶しておくために、「沖縄戦　全記録」を見ていただきたい。沖縄の人たちがいかに「防衛召集」によって根こそぎ動員されて殺されていったか、のみならず沖縄の住民たちがどのように大ぜい犠牲になったかを知ることができるだろう。

1948年に製作された松竹・大船映画

は、敗戦後間もなくの銀座界隈を舞台にした瑞穂春海監督作品で、山内明、笠智衆、逢初夢子殿山泰司などが出演している。今では想像もできないが、銀座の貸しボート屋（今の数寄屋橋公園あたり）とボート遊びをする多くの人々が描かれ、橋の上を路面電車が走っている様子も出てくる。また、歌舞座や、コリドー街から見える国電や、線路上を出演者が歩くところなど、敗戦当時の銀座って、こうだったのかと驚くだろう。
　銀座がこんなに豊かな水の街だったのかを記憶している人は少ないのではないだろうか。こうした娯楽映画から、当時がしのばれるのである。