コラム 帝銀事件とは何だったのか-17 Vol.17 原渕 勝仁さん | GHQ.club

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帝銀事件とは何だったのか

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MYSTERY
HUNTER帝銀事件とは何だったのか-17

VOL.17
原渕 勝仁さん

占領時代のミステリー・ハンターあらわる!
占領時代の事件、今もって解明されておらず、
「〇〇は無実である」という雪冤の運動は続いている。
ミステリー・ハンター 原渕 勝仁氏がそれら謎を多角的に解明する。

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オキュパイド・ジャパン・ミステリー・ハンター
帝銀事件とは何だったのか-17

 

 テレビ製作会社「オルタス・ジャパン」の名前は、以前から意識していた。NHKをはじめ偏差値の高い(?)硬派な番組を製作しているプロダクションは、テレビマンユニオンを筆頭に数はそれほど多くはない。ドラマやバラエティを制作している会社のなかにも素晴らしい会社はあるが、ドラマやバラエティにわたしはまったく興味が持てず、放送作家時代にテレビ・ドラマの脚本を書かないかと誘われた時期もあったのだが、そっちの世界には行かなかった。あくまでも、わたしの興味はノンフィクションの世界にしかなかったのである。

 上質なテレビ・ドキュメンタリーをつくり続けている数少ない制作会社の一つが、「オルタス・ジャパン」であった。しかし、自分にそこまでの力はまだ備わっていないとあるトラウマをわたしは抱えていたのである。多分、そこには凄いテレビマンがいて、わたしの自尊心などぼろぼろにされてしまうんだろうなと。

 事実、放送作家になりたての頃、そのときにも、北方領土を取材したり、中国系マフィアに人脈を持つなど、自分は凄いことをやっているとの自尊心を持っていた。そのわたしの鼻っ柱をへし折ったのが、いまはない制作会社「タキオン」であった。とにかく、凄いドキュメンタリーを、それも、よく、こんな映像を撮影できたなというのを、ある時期、立て続けに制作していた。アマゾン川をさかのぼって、原始そのままの生活をしている部族に接触したり、山下財宝を現に掘り続けている人物を取材したり、その演出手法も含めて、わたしは「これをつくっているディレクターは凄いな」と、舌を巻いていた。もしかして、そこには過度な演出もあったかもしれない(事実、やらせ問題などで、のちに組織は解散し、分裂している)が、とにかく、わたしの知的好奇心はこれ以上ないくらい刺激された。いまではテレビにでない(でられない?)落合信彦をキャスターにして、パレスチナ問題を2時間特番にもしていた。

 実は、その製作会社のプロデューサーやディレクターも優秀だったが、その企画の仕掛け人として、あるジャーナリストのブレーンがいた。一般には、まったく有名ではないが、そのジャーナリストとわたしは一緒に仕事をすることになるのである。彼は、もしくは彼の所属するジャーナリスト集団は世界中に情報網を持っていて、たとえばあのパナマのノリエガ将軍がアメリカ軍の侵攻で身柄の拘束をされる瞬間の映像を日本のカメラに撮影させたり、とにかく、世界的なスクープ映像の仕掛け人的存在であったのだ。

 当時、たかだか北方領土に潜入取材したくらいのひよっこのわたしに太刀打ちできるわけがない。明らかにわたしを仲間に入れようとしたのではなく、わたしの噂を聞き、一緒に仕事をすることでつぶしにかかっていたのである。一敗地にまみえる、とは、このことで、わたしは敗北した。

 そのあと、やることになったのがTBS『関口宏のサンデーモーニング』であったが、そこで出逢ったのが「大谷哲郎」であったが、自分にとって、そこはぬるま湯もいいとこで、いつか、また、あの凄い人達と仕事で勝負して、勝ちたいと考えていた。「オルタス・ジャパン」に所属するということは、わたしにとっては勝負に出たということであった。

 

原淵氏の処女出版、7月1日から全国書店にて発売!

『若松孝二と赤軍 レッド・アーミー』
原渕 勝仁
世界書院(情況出版)

 

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プロフィール:原渕 勝仁(はらぶち・かつひと)
略歴:1956年、香川県坂出市生まれ。立教大学法学部中退。
代表作/TBS 『報道特集』「戦艦大和 幻のフィルム」「帝銀事件 絵探しの旅」「連合赤軍事件 36年目の真実」フジテレビ『ザ・ノンフィクション』「ショーケンという孤独」テレビ朝日『ザ・スクープSP』「よど号ハイジャック事件 40年目の真相」WOWOW『ノンフィクションW』「映画監督・若松孝二 17才の光と影」「ミャンマーの幻の格闘技ラウェー」「遥かなる北極点 孤高の冒険家・荻田泰永」テレビ朝日『テレメンタリー』「決着 若松孝二と岡本公三」フジテレビ『NONFIX』「フランスの城で男が描く夢 フレスコ画家・高橋久雄の挑戦」「受け継がれる心と形 狂言・和泉流宗家」フジテレビ『ニュースJAPAN』「スクープ潜入!よど号日本人村」テレビ東京『未来世紀ジパング』「北朝鮮・ケソン工業団地」など